歯と噛み合わせの健康を考える

第四話 ・・・ 乳歯の働き  歯の萌出の不思議

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**小児歯科の専門は勿論、小児を対象とした歯科ですが、
その治療目的は少し違ったところに有るのではないかというお話です。

  • ご存じのように〔はえかわる歯〕として、一昔前は軽んじられてきた傾向にある乳歯ですが、昨今[小児歯科]という看板を見かけてもあまり抵抗を感じない程に一般的になっています。
  • 小児歯科専門の医療機関では対象となる患者の年齢は0歳から概ね18歳までとしているところが多いようです。
  • 幼い子供の歯科治療は大変困難で、医療従事者も心労が絶えないハードな職場環境です。
  • 子供は小さな大人という概念は全くの誤りでして、子供はまるで大人とは別物という考えで治療に臨まなければなりません。
  • 小児歯科の実際の臨床は
    むし歯の治療
    むし歯の予防
    食生活などの生活習慣の指導
    腫瘍・奇形への対処(乳歯の数の不足・過剰・軟組織異常など)
    望ましい発育の為の咬合誘導(小児歯科矯正など)
    皆さんが考えているより守備範囲は広い事を知っていただきたいのです。

ここでは特に小児の咬合誘導についてお話ししましょう。

  • 乳歯と永久歯との交換や、歯の萌出のメカニズムについては未知な部分が多いのはご存じでしょうか。
  • 歯の萌出のメカニズムについては諸説があります。
    ① 乳歯誘導説・・・ある時期が来ると乳歯の歯根が自ら融解し始め、後に続く永久歯を導くように動く。
        しかし自己融解のきっかけとなる指令の発信元は不明。
    ② 永久歯吸収説・・・ある時期が来ると永久歯が萌出を開始し、乳歯の歯根を吸収しつつ交換していく。
    いずれの説も交換時に動き出すのは乳歯か永久歯かで見解が分かれるところです。

 

  •  乳歯がむし歯で早期に歯根に病巣をつくると、下顎の歯牙では、骨の薄いほっぺた側に顔を出して曲がって生えてくるケースが多いので乳歯誘導説の方が論理的なような気はします。
  • 埋伏した上の永久歯の3番(上顎犬歯)が顎骨内を水平に移動して既にある永久歯の歯根を吸収した実例を考えると、移動しつつある犬歯は、自分が吸収している歯根が乳歯根と間違えたか、もしくは永久歯の歯根とは認識できなかったかいずれかであろうから、個々の歯牙の持つ固有の萌出力の存在も否定しがたいものがあります。(少数例ですが)

私は【乳歯誘導説】の考えを支持しています。

  1. 乳歯の早期喪失は永久歯の位置異常の原因になる。
  2. 乳臼歯の早期喪失は6番(第一大臼歯)の位置異常の原因となり、その影響はとてつもなく大きい。
  3. 日本人に多い歯列不正は、乳歯と永久歯との交換がうまくできなかった結果、発生するものではなく歯牙と顎骨とのアンバランスの元に生じる。
  4. (アジア人の中では歯列不正いわゆる乱杭歯は日本人に多くみられます。
  5. 実際のところはどうでしょう?皆さんもあまり見かけないはずです。
    歯列矯正の盛んなアメリカはどうなんでしょうね?)

―― 提言 ――

  • 乳歯は機関車で客車の永久歯を誘導するのが大きな働き
  • 乳歯の早期喪失は【噛み合わせ】が悪くなる大きな原因
  • 乳歯は自然咬耗(磨り減り)して当たり前。むし歯の治療の後は管理が大切
  • よく咬む事、外でよく遊ぶ事は体全体の自然な発育には欠かせない大切な事
  • 歯質の強化作戦には異論無し(タクワン・フッ素・キシリトールガムなど)

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―― 歯の萌出のメカニズム ――

  • ほ乳動物は歯の交換をします。・・・・・??????
  • サメは一生交換し続けるそうです(歯医者いらず?)
  • 歯がどうして生えるのかは不明な事が多いです。
  • 歯は上下左右別々に生えてきて、乳歯の交換ともども個人差があり、交換期の子供の成長は様々で子供たちの成長をみるのは我が子に限らず、とても楽しいものです。
  • 歯は上下がうまく咬み合うように長い時間をかけて、咬み合ってきます。
    例えば第一大臼歯は6歳の時萌出を開始しますが、咬合が完成するのは顎骨の成長が完了する頃つまり第三大臼歯の萌出完了する25歳ごろだと提唱する意見があり私も賛成してます。
    実に20年近い年月をかけて一本の歯の咬合ができあがるという事、大変です!!!
  • 乳歯の咬合誘導の働きのあとを次いで、永久歯は自分のかみ合う相手を探して黙々とした営みが(本人にも知られずに、)ゆっくりと起こっている。
    そんな世界を想像してみてください。
    大事に扱わなければと考えを新たにする必要を感じませんか?
  • 歯単独だと歯冠部のエナメル質がとぎれる部分で萌出は止まる。
    これは免疫の働きでエナメル質は異物として認識され、排出作用の結果と考えられている。
    生理的萌出の後咬み合う歯牙が無く歯根に咬む刺激が無くなると数年を経て伸び上がってきて脱落してしまう。
    これも免疫作用による廃用萎縮の一種と考えられています。もったいないことです。

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